ももの日記

☆誰もがこの星の大切なPrince Princess☆

就活お疲れ様でした。


舞台「何者」

初日の夜公演を観て、凄いとしか言えず「もう見たくない」という感情さえ抱いた。

ゲネのWSから、タバコとか生着替えとかに期待をしていたけど(変態)、そんなものはどうでも良いと思える程の表現力に圧巻だった。表情も台詞の言い回しも細かな演技もアドリブ力も、全てが今までのものとは違った。


正直あらんちゃんの演技を甘く見ていたと思う。お芝居が好きなことは色々な所で発言していたし、実際にお芝居を見る機会もこれまで沢山あったけれど、今までのどれとも違う、比較するには値しないような、そんな演技を見せ付けられた。
観ている側の体力も精神力も削ぎ落とすような演技を。

そして、そんな舞台の座長としてセンターに立ち、ほぼ出ずっぱりで、座長ってこういうことなのかと思った。カテコの三方礼の先導をしている姿に、胸の奥がギュッとなった。あらんちゃんは「何者」の座長なんだと改めて実感した。


原作は読んでいたし、映画も観ていた。

だからこそあらんちゃんの演じる拓人が想像できなくて、あんな地味な就活生になれるんだろうかと思った。
後味の悪いジトッとした作品になるのだろうかと思った。

だけど、やっぱり、そんなことは全く気にならないくらいにあらんちゃんは拓人を演じていたし、そこには間違いなく拓人がいた。

「拓人は一番色がないイメージ。常に冷静で、物事を俯瞰的に捉えるところがあり、それを口に出さないから、他人からはクールに見られがち。(中略)今回の舞台版・拓人は、もう少し人として色濃くなっています。あえて感情をころころ変えたり、相手によって声の質を変えたり。」

パンフレットに掲載されたコメント通り、とても細かい所まで拓人としての演技が凝らされていた。

対光太郎はルームシェア相手であり気心の知れた相手だから、心の闇も見せられる。笑顔が多くて、あらんちゃん自身も楽しそうに見える。(ESの長所のアドリブの掛け合いとか名刺を貶して踏み付けるシーン、光太郎内定祝賀会、コータローのTwitterを見るシーン、光太郎と拓人の絡み全てが見所だった)

対瑞月さんは声が明るくなって、たどたどしさも出てくる。魔女宅のトンボで観たような感じ。(試験後のベンチでの「見つかった!」の言い方と手の広げ方とか)

対サワ先輩は拓人の可愛さが前面に出てくる。拓人のことを受け止めてくれる優しい先輩で、相談も愚痴も何でも溢せる相手だけど、時にしっかりと正してくれるところもある。そんなところをよく分かっての関係。(スリッパで叩かれたりグラスで叩かれたりしたけど、可愛かったしサワ先輩が「わかったわかったハイかわいいかわいい〜」てあしらったのは心の声が漏れたと思ってるよ☆)

対理香さんは嫌悪感を気付かれないようにしつつも、必要最低限しか関わろうとしない感じが出てた。(会話もいまいち噛み合ってなかったり、グルディス後もわざわざ待ち合わせたのにすぐ別れたり)Twitter見てる時は最高に悪い顔、バカにしたような顔してて怖い。

対隆良は嫌悪感を前面に出して、攻撃的な言動が多く見られた。(瑞月が大企業志向なことを貶されたら「隆良はどうするの?」と聞くところ、2曲目でジャケットを思い切り強く投げつけるところ、喫煙所で就活してたこと広告を中傷してることを指摘するところ、瑞月の内定祝賀会で「頭の中にあるうちはいつだってなんだって傑作だよな。お前はその中から抜け出せないんだよ」と言い捨てるところ)


目に見えて分かりやすい表現や台詞の言い方だけでなくて、目線とか表情とか仕草とか、本当に細かい所まで研究して拓人を演じていたし、出演者6人全員が役の人物になりきっていた。

だからこそ、一人一人が抱えている闇の部分が見えた時に恐怖を感じたり、狂気的に見えたり、感情を激しく揺さぶられたんだと思う。
観た後に精神的にきたんだと思う。


光太郎内定祝賀会の帰りに、拓人が一人で理香の家にプリンターを借りに行って、拓人の裏アカウントがバレて、就活2年目なのに内定が出ないことを指摘されるシーン。
雨風の音や雷の光が、2人の感情が激しく揺れていることを嫌という程、表現していた。
そこから始まる理香の言葉が痛くて、拓人の言い訳も痛くて、「就活」がここまで人を追い込んでしまうのかと思った。

拓人の狂気のダンスシーンでは、発狂したりほくそ笑んだり無表情になったり、全身を使って踊り狂う姿を見て息を飲んだ。鳥肌が立った。
(拓人以外で言うならば個人的には理香が笑顔で名刺を投げる姿が一番怖かった)
大量のESが降ってくると、手に取り、口に含むような仕草。「また落ちた」の余りに弱々しすぎる言い方。「戦い方は知り尽くしているはずなのに、なかなか実を結ばない」とパイプ椅子を拳で殴りつける仕草。飛び込んだ後の這いつくばり方。手足に纏わりつくESを払う仕草。「今年も内定が出ない」と自分の体を腕でさする仕草。

本当に怖かった。見ていられないとさえ思った。当事者でないはずなのに、痛々しくて苦しくて心の奥に闇を落とされた気分だった。


暗転した後に再び冒頭の面接シーン。
汗だくで顔を強張らせながら面接官の質問に答えた拓人が
「多分、また落ちた。でも、大丈夫」
と、とても晴れやかでスッキリとした表情になったところで暗転していく。その終わり方がとても好きだった。


千秋楽のカーテンコールの挨拶であらんちゃんはこう言った。

「二宮拓人役の阿部顕嵐です。本日は本当にありがとうございました。何者に出てくる6人、一人一人が好きで、愛してるんですけど、やっぱり一人一人の良い部分も悪い部分も僕も含め皆さん必ず持っていると思う部分があるので、この舞台を観て胸に刺さる言葉とかシーンとか僕自身やっててあるので、皆さんも胸に残して帰ってくれたらなと思います。6人で全身全霊で全公演を走って今は内定が決まったような清々しい気持ちです。就活したことないけど(笑)こういう素晴らしい舞台、何者に出会えて、座長としてこの舞台に立って、今とても幸せです。僕の人生の財産にもなりました。この舞台に関わってくれた全ての方々、観に来てくれた沢山の方々、全ての人にお礼を言いたいと思います。ありがとうございました。本日はありがとうございました。」

二十歳の男の子が、登場人物を愛してるとか、舞台に立てたこと作品に出会えたことを幸せだとか、自分の人生の財産になったとか、何の迷いもなく堂々と発言してくれることが本当に嬉しいし、あらんちゃんらしさが溢れていて誇りに思った。

それから、1人目の小野田さんを指す時に「りゅうちゃん」と呼んで「ありがとう、阿部ちゃん」と返されたこと、2人目の宮崎香蓮さんは名前こそ呼ばなかったけれどアイコンタクトで知らせてお互い笑ってしまったこと、このカンパニーでもあらんちゃんは愛されていることを強く感じた。


初日は狂気に満ちた拓人を演じるあらんちゃんを観てすごくドロドロとした気持ちになって回数減らそうかと割と深刻に悩んだりもしたけど、回数重ねるごとに自分の中でも見方や解釈の仕方が変わったりしたから減らさなくて良かった。間違いなく「何者」があらんちゃんの代表作になったと思うし、今後名刺代わりとして紹介されていくと思っていたから、あらんちゃんも同じように捉えてくれていてとても嬉しかった。

何者主演が決まった際に「拓人役を他の"何者"でもなく、僕が演じてよかったと言っていただけるように全力で役と向き合いたい」とコメントしていた。
拓人役をあらんちゃんが演じてくれてよかった。全力で役と向き合う姿を見せてくれて本当にありがとう。

内定おめでとう。

就活、お疲れでした。



神宮寺勇太くん20歳のお誕生日おめでとう



10月30日。今日、神宮寺勇太くんは二十歳の誕生日を迎えた。それと同時に入所7周年記念日も迎えた。

10月29日(日)の湾岸、夜公演で神宮寺くんのサプライズバースデーが行われたことが本当に嬉しくて、神宮寺にとって夢だったことを叶えてくれた岸くんと岩橋くんに感謝の気持ちしかなかった。

岸「神宮寺とは中二くらいから一緒で、二十歳おめでとう!これに全部詰まってる。いつまでも大好き!!」

岩橋「神宮寺とは7年くらい一緒にいて、俺は神宮寺がいるからここまで来れた。ずっと二人で頑張ってきたことを積み重ねていきたい。これからも俺から離れないで。」

ずっと一緒に頑張ってきたこと。これからも一緒に頑張っていくこと。それぞれがかけがえのない存在であることが、その言葉から感じられて、本当に嬉しかった。


一人っ子だから一人で遊ぶことが多かった。

時々、神宮寺くんは切なそうな顔をして幼い頃を振り返ることがあるけど、今はこんなに優しくて温かいメンバーがいてくれるし、神宮寺くんの二十歳の誕生日を祝福してくれるJr.もファンもたくさんいる。神宮寺くんが沢山の人に祝福されるという経験をしてくれて、本当に嬉しかった。



神宮寺くんは入所してすぐ所謂推されJr.の一員として、Sexy Zoneのバックとしての仕事を中心に活躍する場面が増えた。歌やダンス、ヘッドスピン等、何か飛び抜けた才能や特技があるわけではなかったけれど、常に最前線に立っていた。愛嬌のある顔と自己プロデュース力の高さからファンもたくさんいた。そして、沢山のJr.の先輩からも可愛がられていた。私は神宮寺くんが何をしていても可愛く見えて、とにかく大好きでたまらなかった。


弱冠中学生の神宮寺くんはチャラ宮寺というキャラ(後に本人が若気の至り、黒歴史と認める)をものとして、女の子がキャーキャー歓声を上げるような甘くちょっぴり強引な胸キュン台詞を連発したり、腰をガンガン振ったり、とにかく目立つことを沢山していた。
中学生ながらにキャラ作りをする彼の変なところ(褒めてる)、背伸びをしているところ(これも褒めてる)が可愛くて私は神宮寺くんを応援し続けた。

ジュニランやフレジュコン、セクゾコンのバックでも神宮寺くんは常に恵まれた環境・待遇で過ごしてきたと思う。セクゾのバックともなれば常にメイン同等の扱いを受けてきたし、ドラマにも沢山出させてもらった。どこへ行ってもどこへ出ても神宮寺くんがキラキラしていて、ひたすらに可愛かった。「横浜ー!愛してるぜー!」という煽りすら内心(わたしたちは決して横浜ではない)と思いつつもひたすらに可愛かった。(褒めてる)神宮寺くんはファンを恋人のように扱ってくれるし、時に、同じラインのJr.たちへも同様の扱いを見ることがあった。ちょっとチャラくて気になる男の子枠を見事に獲得していたのだ。中学校の卒業式では学ランのボタンが全てなくなるという爆モテぶりである。

高校生になると少しずつチャラ宮寺を演じることが減っていった。神宮寺くんなりに色々考えた結果だと思う。その選択は間違っていなかった。現に「国民的彼氏」という肩書きがついたのも、その選択が正しかったから。

Sexy Boys(Sexy Boyz)というユニットはとにかく入れ替わりの激しいユニットだったけれど、神宮寺くんは結成初期から抜けたことがない。それは彼の持つアイドル性が突出しているからだと信じてる。
岸優太、岩橋玄樹阿部顕嵐、宮近海斗、神宮寺勇太
「いつめん」とも称される公私共に仲良しな5人が同じグループに所属して、共に活動する。私はこの5人のセクボ時代が、神宮寺くんがこれまでで一番自然で一番楽しそうに笑うグループだったと思い込んでる。

そんなセクボもあっさり解体されてしまい、神宮寺くんはMr.King VS Mr.Princeに所属した。


神宮寺くんの笑顔はたくさん見られたし、可愛い黒髪になったし、楽しそうな姿はあったけど私はどうしても納得がいかなかった。ずっと肩書きにあったグループ名が無くなってしまったことに、気持ちが追いつかなかったのだと今なら振り返ることができる。そんな私の追い付かない心とは裏腹に、6人での仕事が物凄いスピードで舞い込んできた。オリ曲ももらったし、ユニフォーム姿で東京ドームでも歌った。Mステにも出演。様々な媒体の雑誌にも毎週、毎月載っていた。コンサートも決まった。絶対にこの夏に、この6人でのデビューが約束されている。神宮寺くんはこの夏でジャニーズJr.でなくなってしまう。そう考えざるを得なくなった状況に必死にしがみついて追い掛けて、その日がいつなのかと毎日胸を痛めた。


ところが、デビュー発表がないどころか彼らとの「またすぐ会えるからね〜!」という約束を果たされることもなく、夏は終わってしまった。

正直、安堵の気持ちもあった。
けれどその気持ちも一瞬で消えることになる。


Mr.KingとPrince。vs Mr.が消えた。神宮寺くん、岸くん、岩橋くんの3人は『Prince』というユニット名になった。

様々な気持ちはあったものの「6人でデビューしたい」という神宮寺くんの思いを受け止めて、そのデビューを見守るつもりでいた。それなのにどうして、という私の我儘な思いと、6人でデビューしたいというPrince 3人の思いを考えるとやるせなかった。

翌年の夏のサマステのサポーターはMr.Kingのみという現実を受け止めきれず、そこから段々と神宮寺くんを見ていられなくなった。


ジャニーズ以外のジャンルに身を潜めて、ただなんとなく過ごしていた。神宮寺くんが何をしているのか分からなくても、生活に支障はなかったし、こんなものだったのかとさえ感じた。

横浜アリーナでのJr.祭りで久しぶりに神宮寺くんの姿を見た。
Prince、3人の堂々とした温かな演出を見て心が苦しくなった。
いつだって神宮寺くんはキラキラしている。いつだって神宮寺くんは幸せな気分にしてくれる。それは私が神宮寺くんを見ることができなかった1年弱の期間にも、何一つ変わらなかったんだ。いや、その期間にPrinceが沢山の努力をして結束を固めて、更に高みを目指しているんだ。純粋にそう思うことができた。

夏の神宮寺はかっこいい

ガムシャラ期間の神宮寺くんはメンバー思いな所が他担からも買われて、一目置かれていた。一歩前で引っ張ってくれる強さ、そっと背中を押してくれる優しさのどちらも兼ね備えている。

キントレのPrince公演。神宮寺くんの10代最後の夏を見て、昔のただ可愛いだけの神宮寺くんはいない。自分だけが一番に目立とうとする神宮寺くんはいない。好きな仲間とただ騒いで楽しむだけの神宮寺くんはいない。ただひたすらに前を向いて上を目指して、岸くんと岩橋くんと3人で同じ未来を見るために、真っ直ぐに頑張る神宮寺くんを応援し続けたいと思った。



神宮寺くんを見つけた時、彼は13歳の男の子。その男の子が今日で20歳の誕生日を迎えた。

約7年間、いろんな神宮寺くんを見てきて、いつでもどこでも楽しかったし、たくさんの幸せをもらった。神宮寺くんのファンになってよかった。心からそう思うことができるし、神宮寺くんのファンであることを誇りに思う。

昨日の公演での挨拶。
「こんなに祝ってもらって嬉しいけど今のままじゃ満足できない。まだ夢の途中で、描いた未来にたどり着いてないから、これからまだ時間がかかるかもしれないけど絶対叶えてみせるので、皆さんついてきてください!」

こんなに素敵なことを言えるようになった。大きな夢を胸を張って言えるようになった。そのことがただ、ただ嬉しい。


神宮寺勇太くん、二十歳のお誕生日おめでとう。
これからも素敵な景色を見せてくれると信じているよ。
神宮寺くんがより輝きを増して、神宮寺くんにとってより良い未来が待っていますように。
いつか絶対にデビューするという夢を叶えようね。
10代の神宮寺くん、たくさんの思い出をありがとう。ずっと、ずっとずっと、大好きです。


トンボの魔法にかけられて


あらんちゃんは顔が良い。私が一番好きなところも顔だし、あらんちゃんをステマする時にもまず顔を一番に話して見せる。だけど、良いところは顔以外にもたくさんある。顔が原因で周囲からよく思われないこともきっとあるけれど、努力家で負けず嫌いで謙虚で優しい。割と重度なマイペースではあるけれど、それが許されるのはあらんちゃんの人柄あってのことだと思っている。




ミュージカル魔女の宅急便

東京公演ではただ「すごい」という感想だった。他のキャストはミュージカル俳優や歌を仕事としている方ばかりで、その中にたった一人、ジャニーズJr.の阿部顕嵐がいること。緊張やぎこちなさを感じるけれど、お芝居をしていること。ソロパートをたくさん歌を歌うこと。もかちゃんとのデュエットがあること。『トンボ』を演じていること。

比較対象でないのかもしれないけれど、あえて周りのキャストさんと比較するならば、あらんちゃんの声は小さく響かない。演じていてもどこかぎこちなさがあり、完璧なミュージカルではない。
そんなことを思っていた。


だけど、大阪公演でのあらんちゃんを、トンボを見て私の考えは浅はかだったと感じた。
東京公演から期間が空いて、その間に様々なコンサート・ライブの現場があった。とにかく忙しい夏を送っていた。そんなあらんちゃんがいつこんなに力をつけたのか。どれだけ稽古に時間を注いだのか。役を見つめ、あらんちゃんの持つ力を最大限に生かしたのか。

とにかく圧巻だった。

東京公演とは違う、生き生きとしていてトンボを演じることを楽しみ、良い意味での余裕を感じた。あらんちゃん自身が本当に楽しそうに演じていることが伝わってきて、とても嬉しかった。私があらんちゃんの演じるトンボが大好きなことと同じように、あらんちゃんもトンボが大好きで自分の中の一つのようにごく自然に見せてくれているように感じてとにかく嬉しかった。

初日のレポでは「このままいけば喉が潰れるのではないか」という感想を目にした。正直、心配だった。どうにか千秋楽まではもってほしいと願った。

ところが、声量や声の伸び具合は公演を重ねるごとに良くなっていた。それだけでなく歌に感情を乗せて気持ちよく、時に切なく歌う姿を見せてくれた。そこにいるのは『トンボ』というひとりの男の子なのだと思わせてくれた。歌を聞いて、台詞を聞いて、ただひたすらに感情を揺さぶられた。トンボが楽しく嬉しい時は自然と笑顔に、切ないときは胸が苦しくて、葛藤して覚悟を決めた時には涙が溢れ出た。


「あらんちゃんはお芝居もできるんだ」

そう確信した。それが喜びとなった。
私はこんなに素敵な人のファンなんだ、とただ純粋に嬉しく誇りに思った。



「本日で千秋楽なんですけど僕自身ちっちゃい頃から大好きだった魔女の宅急便というものに出られて、また、大阪公演の前日に僕の二十歳の誕生日も相まって、(大きな拍手が起こる)とても温かいカンパニーで二十歳を祝っていただけることが本当に幸せで、一生の思い出に残る作品となりました。皆さんと僕たちで作られるこの温かい空気が僕は大好きです。本当はねもっともっとやりたいんですけど、本日無事千秋楽を迎えられたということで皆さんには感謝しています。本当にいろんな方から支えられて僕は、スタッフさんにも、感謝しかないです。皆さん本当にありがとうございました!」

あらんちゃんの千秋楽の挨拶。
言葉選びにも間の取り方にもあらんちゃんらしさが溢れていた。二十歳の節目を迎えても、今までと変わらない真っ直ぐなあらんちゃんがそこにはいた。

たくさんの葛藤と挑戦があっただけにきっと思い入れのある作品なのに、最後まで感傷的にならず、周囲の人への感謝の気持ちをまっすぐに言えることが素敵だと思った。
それと同時にあらんちゃんにとって大事な二十歳のお誕生日を、とても素敵な魔女宅カンパニーにお祝いしていただけたことが嬉しかった。あらんちゃんにとってもそれは特別で、そして感謝を述べている。なんて素敵なんだろう。

もかちゃんの挨拶にもあったけれど
魔法にかけられたようだった。


魔法のような素敵な空間を、時間をありがとう。

魔法のおすそ分けをありがとう。


その笑顔の在り処はどこに


「合同だから2公演でいいや」
と、チケを取らなかった自分を責めた。恨んだ。後悔した。

なんて相性がいいんだろう。
なんて楽しそうなんだろう。
なんて幸せそうなんだろう。

メンバー全員が笑顔で、あらんちゃんがトラジャメンバーと楽しそうに、嬉しそうに笑い合っていて、そこには幸せな時間しか流れていなかった。その幸せがずっと続いたらいいのに、と願わずにはいられなくなった。幸せで、だけど、苦しかった。


あらんちゃんがトラジャと絡むたびに、笑い合うたびに、「大好きなトラジャメンバーと一緒にいられる、いようとする方法もあったんじゃないか」と考えてしまった。

あらんちゃんがLove-tuneを選んだことを否定したことはないし、間違っていないと思っているし、この先もその考えは変わらない。だけど、今となっては過去のグループとなってしまったメンバーと楽しそうに笑うあらんちゃんを見ていて苦しくて辛かった。

オーラスの挨拶の中で

「顔が筋肉痛になってたんですよ。筋肉痛になるくらい笑ってて。普段笑わないってことじゃないですよ?けど、笑うことが多くて。またやりたいなって。」

この言葉を聞いて泣きたくなった。あらんちゃんが心から笑顔になれる場所はどこなんだろう。分からなくもなった。
それでもあらんちゃんは飄々とした表情・態度でセンターに立つ。歌い、踊り、煽り、演奏もする。笑顔だって見せてくれる。


ふわふわしていて、余所見をした隙にどこか遠くへ行ってしまうような雰囲気。
余所見なんてできないほどに夢中にさせてくれる熱い姿。

書き出せばキリがないほど、好きなところはたくさん溢れ出てくる。


10代最後のこの夏を、Love虎と過ごすことができて良かった。大切な夏を素敵な思い出で埋め尽くすことができて良かった。

二度と忘れられない夏を。
避けては通ることのできない夏を。

たくさんの幸せをありがとう。

キントレPrince公演オーラス

2017年7月30日18時。君たちがKING'S TREASURE Prince公演オーラス。私はEXシアターにいた。


勝手に「神宮寺見納め」と思い込んで、本当の意味での神宮寺担卒業になると思っていたけれど、違った。神宮寺のことを綺麗さっぱり忘れることはできない。嫌いになるなんて有り得ない。見るたびに簡単に「好き」を更新させてくる。そう確信した。



久しぶりに見る神宮寺の顔は、可愛さだけでなく大人っぽさや落ち着きが感じられた。

OPの書道パフォーマンスでの凛々しい袴姿。FTGはおなじみの「ヴェッ💢💢💢」ばかり表立ってネタとも思っていたけれど、全くそんなことがなくてただひたすらにかっこよかった。プリプリで不覚にも涙が出た。神宮寺が優しいなんてことは百も承知だけれど、歌詞の一つ一つに気持ちがこもっていて、包み込まれ引き込まれるような優しさだった。


少年隊メドレーは正直Princeにとっての挑戦だったと思う。ファン層には中高生も多くいる、他Jr.グループも特別な強みを持つ中でPrinceにしかできないこと、Princeの良さを最大限に引き出せること、それでいて新しいこと。もしかしたら、今いるファンが離れていくかもしれない。けれど、その挑戦は間違いじゃなかった。王子様売りにするならとことんやったらいい。新しいことに笑顔で、真剣な表情で取り組み、魅せる神宮寺を真っ直ぐな気持ちで見ることができたのはいつぶりだろう。


ボニバタのイントロが流れて震えた。ずっと認めることができなかったじぐいわシンメに感謝さえした。切ない表情で囁くような、それでいて強く響く歌声。歌詞に合わせた仕草。男の子から大人の男の人に変わっているんだと目で見て感じることができた。

それからソロコーナーの『...more』

一見シンプルな演出だけど、表情・仕草・歌い方でその世界観に引き込まれていった。緑ペンラで埋め尽くされた会場で、ただ一人ステージで歌う神宮寺を見て嬉しさしかなかった。ここまできた、と思った。

君米で私がただ神宮寺のことをひたすらに好きだった当時と同じように踊る姿を見て、「こんなところが好きだった」とたくさんのことを振り返った。


『描いた未来たどり着くまで』

これは私の勝手な憶測に過ぎないけれど、数年前に思い描いていた未来は違ったかもしれない。私はキンプリでデビューすると思っていたし、神宮寺自身もキンプリにかけていたところはあると思う。だけど、それは叶わずグループは解体。今はPrince。だからこそ、Princeの3人でやっていく、上を目指していくという思いあっての曲なのではないかと。3人の描いた未来が、変わらずに3人で輝き続けていて欲しいと強く願った。


アンコールのプリプリは驚くほどの大合唱で、プリンセスの強さを感じた。心から嬉しそうに微笑みながら歌う神宮寺を見て幸せだと思った。PrinceとPrincessみんなで歌って、踊って、笑って、ひとつになって、最高のアンコールになった。

アンコール後も何度も出てきてファンの歓声に驚きながらも喜んでいて、ラストは幕が降りた後も鳴り止まない拍手に胸が熱くなった。この拍手が、思いがPrinceに伝わっていますようにと純粋に思えた。



自分の歌割り以外のパートも口ずさみながら楽しそうに踊るところ、ウインクも投げチューも指差しもターンもここぞという時に決めてくるところ、ファンを見る時の優しくて甘ったるい眼差しも、仲間を友達を家族をファンを大事にしているところ、私が2〜3年前に大好きだったところは変わっていなかった。「神宮寺は変わった」と決めつけていただけだった。君米を見ていて、ここ数年の無理矢理固めた概念が全部消えた。

神宮寺のピークは2年前で、キンプリデビューできなかったら終わりだと思い込んでいた。だけど、それは違う。

神宮寺に飽きたのは見に行かなかったから。他に興味を向けて夢中になっているふりをして目を背けたから。過去だけ引きずって今を見ようとしなかったから。神宮寺の望むこと叶えたいことを無視したから。初期セクボを引きずり、チーム者を引きずり、ボ松を引きずり、いつめんを引きずり、キンプリを引きずって、いつも過去の話をして未来を見ようとしなかったから。


ラスト前に神宮寺は「今後大きな壁や困難が待っていると思う」と話していたけれど、そんなものはなくていい。神宮寺の目の前に現れて欲しくないと思った。仮にそんなものが目の前に現れても3人なら越えられる。今より大きくて、さらに素敵なグループになるに決まってる。だから今、あんなに優しい顔で笑っているんだと思ってる。


神宮寺の良いところには謙虚さも含まれるけれど、入所してすぐからずっと推され続けてセクゾバックでは常に第一線に立ち続けたことを誇りに思って欲しい。自信を持って欲しい。私が初めて見た神宮寺勇太は13歳の男の子で一風変わったことをしていたけれど、見る人を惹きつける力があった。20歳を目前とした今の神宮寺勇太はこれまでのどの時よりもキラキラ輝いている。

だから、ただひたすらに上だけを見て進んで欲しい。苦しいことよりも楽しいこと嬉しいことが多く訪れて欲しい。私はずっと応援する。


ボロボロになっても ダメダメになっても

立ち直れる君は Prince Princess