ももの日記

☆誰もがこの星の大切なPrince Princess☆

トンボの魔法にかけられて


あらんちゃんは顔が良い。私が一番好きなところも顔だし、あらんちゃんをステマする時にもまず顔を一番に話して見せる。だけど、良いところは顔以外にもたくさんある。顔が原因で周囲からよく思われないこともきっとあるけれど、努力家で負けず嫌いで謙虚で優しい。割と重度なマイペースではあるけれど、それが許されるのはあらんちゃんの人柄あってのことだと思っている。




ミュージカル魔女の宅急便

東京公演ではただ「すごい」という感想だった。他のキャストはミュージカル俳優や歌を仕事としている方ばかりで、その中にたった一人、ジャニーズJr.の阿部顕嵐がいること。緊張やぎこちなさを感じるけれど、お芝居をしていること。ソロパートをたくさん歌を歌うこと。もかちゃんとのデュエットがあること。『トンボ』を演じていること。

比較対象でないのかもしれないけれど、あえて周りのキャストさんと比較するならば、あらんちゃんの声は小さく響かない。演じていてもどこかぎこちなさがあり、完璧なミュージカルではない。
そんなことを思っていた。


だけど、大阪公演でのあらんちゃんを、トンボを見て私の考えは浅はかだったと感じた。
東京公演から期間が空いて、その間に様々なコンサート・ライブの現場があった。とにかく忙しい夏を送っていた。そんなあらんちゃんがいつこんなに力をつけたのか。どれだけ稽古に時間を注いだのか。役を見つめ、あらんちゃんの持つ力を最大限に生かしたのか。

とにかく圧巻だった。

東京公演とは違う、生き生きとしていてトンボを演じることを楽しみ、良い意味での余裕を感じた。あらんちゃん自身が本当に楽しそうに演じていることが伝わってきて、とても嬉しかった。私があらんちゃんの演じるトンボが大好きなことと同じように、あらんちゃんもトンボが大好きで自分の中の一つのようにごく自然に見せてくれているように感じてとにかく嬉しかった。

初日のレポでは「このままいけば喉が潰れるのではないか」という感想を目にした。正直、心配だった。どうにか千秋楽まではもってほしいと願った。

ところが、声量や声の伸び具合は公演を重ねるごとに良くなっていた。それだけでなく歌に感情を乗せて気持ちよく、時に切なく歌う姿を見せてくれた。そこにいるのは『トンボ』というひとりの男の子なのだと思わせてくれた。歌を聞いて、台詞を聞いて、ただひたすらに感情を揺さぶられた。トンボが楽しく嬉しい時は自然と笑顔に、切ないときは胸が苦しくて、葛藤して覚悟を決めた時には涙が溢れ出た。


「あらんちゃんはお芝居もできるんだ」

そう確信した。それが喜びとなった。
私はこんなに素敵な人のファンなんだ、とただ純粋に嬉しく誇りに思った。



「本日で千秋楽なんですけど僕自身ちっちゃい頃から大好きだった魔女の宅急便というものに出られて、また、大阪公演の前日に僕の二十歳の誕生日も相まって、(大きな拍手が起こる)とても温かいカンパニーで二十歳を祝っていただけることが本当に幸せで、一生の思い出に残る作品となりました。皆さんと僕たちで作られるこの温かい空気が僕は大好きです。本当はねもっともっとやりたいんですけど、本日無事千秋楽を迎えられたということで皆さんには感謝しています。本当にいろんな方から支えられて僕は、スタッフさんにも、感謝しかないです。皆さん本当にありがとうございました!」

あらんちゃんの千秋楽の挨拶。
言葉選びにも間の取り方にもあらんちゃんらしさが溢れていた。二十歳の節目を迎えても、今までと変わらない真っ直ぐなあらんちゃんがそこにはいた。

たくさんの葛藤と挑戦があっただけにきっと思い入れのある作品なのに、最後まで感傷的にならず、周囲の人への感謝の気持ちをまっすぐに言えることが素敵だと思った。
それと同時にあらんちゃんにとって大事な二十歳のお誕生日を、とても素敵な魔女宅カンパニーにお祝いしていただけたことが嬉しかった。あらんちゃんにとってもそれは特別で、そして感謝を述べている。なんて素敵なんだろう。

もかちゃんの挨拶にもあったけれど
魔法にかけられたようだった。


魔法のような素敵な空間を、時間をありがとう。

魔法のおすそ分けをありがとう。